class: title, smokescreen, shelf, no-footer # コンピュータネットワーク(2024-)<br><small>第02回 IP,WAN</small> <div class=footnote> <small><small> Copyright (C) Ken'ichi Fukamachi <fukachan@fml.org>, 2021-2025. CC BY-NC-SA 4.0 </small></small> </div> --- class: compact # 用語集 <div class=footnote> <small><small> (脚注) カタカナだと同じですが、就職先などの話で出てくるキャリアはCareerです。 はずかしいから間違えないように </small></small> </div> - **プロトコル** ... Protocol - 相互に取り決めた約束事。インターネットの場合は「通信規約」といった意味 - **IPアドレス** (発音:あいぴーあどれす) ... IP Address - コンピュータを識別する数字。 ちなみにIPはInternet <B>Protocol</B>の略 - **LAN** (発音:らん) ... Local Area Network - WANの反対語、演習で登場するのは、もうすこし後。前回デモしたのはLANです - **WAN** (発音:わん) ... Wide Area Network - 文字どおり、広域的なネットワークのこと。わりとふんわりとした定義 - **ISP** (発音:あいえすぴー) ... Internet Service Provider - インターネット接続を提供する会社、ほぼ全部が民間企業だが一部は国営 - 携帯電話の場合、NTTやAUなどの販売元が電話会社(キャリア)とISPを兼ねている - **キャリア** ... Carrier - 通信の場合は「電話会社」(e.g. NTT,KDDI)のこと。一般に輸送関係は何でもCarrier --- class: compact # IPアドレス <div class=footnote> <small><small> (脚注) 本当は2種類ありますが、古いほうのバージョン4略してIPv4(発音:あいぴーう゛いふぉー)だけを勉強します </small></small> </div> - 住所がないと互いに区別できないため、コンピュータにも住所をつけます(復習) - この住所は数字です。長さは<B>32ビット(4バイト</B> = 4オクテット) - コンピュータは2進数で動いているので2進数のほうが都合が良いのですが、 人間には辛いため 「ドット(`.`)くぎりの10進数4つ」で表現しています (数字を8ビットずつ4ブロックに分割したのち、各ブロックごとに10進数に翻訳) ``` [AWS EC2の例] 172.31.0.4 (2進数で表示すると) 10101100 00011111 00000000 00000100 ``` --- class: compact,img-right # インターネットに接続するには?【契約の話】 <div class=footnote> <small><small> (脚注1) IIJについては、 <A HREF="https://technotes.fml.org/tech/history/iij/30th/">「祝30周年!日本の商用インターネット」</A> とか、 <A HREF=https://togetter.com/li/1977225> togetterまとめ"#商用インターネット30周年 と昔話" </A> <br> (脚注2) <B>右図(写真)は一般家庭等に設置される光ファイバーと接続装置</B>です。 いまどき自分で契約したことがないでしょうから、実感ないと思いますが... ちなみに、 契約などの話は後半「設計編」で見つもりを作る際に再登場します </small></small> </div>  - 電話線の上に<B>インターネットが論理的に構築</B>されています(WANの話) - よって、<B>インターネットを使うには2つの契約</B>が必要です 1. <B>[物理的配線]</B> 電話会社(キャリア) e.g. NTT, KDDI, ソフトバンク (右図) 2. <B>[論理的配線]</B> ISP e.g. NTTなんとか, IIJ, その他たくさん --- class: compact,col-2 # <small>インターネットとは数万のISPで構成された転送システムの総称</small> <div class=footnote> <small><small> </small></small> </div> <small> <iframe width="480" height="270" src="https://www.youtube.com/embed/DdaElt6oP6w?rel=0" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen></iframe> <br> "The Internet: 1997 - 2021 (1m)" by Barret Lyon, CC-BY 3.0 <small><small> - イメージを伝えるためのスライド; <B>サイバースペース上の論理的な配線</B>を、ルーティング情報をもとに、可視化したもの - この銀河系団のような図では点一つ一つがISP </small></small>  <br> The Internet 2003 by Barret Lyon, CC BY 4.0 </small> --- class: compact, img-right # WANの経路上のネットワーク機器を視覚化する <div class=footnote> <small><small> (脚注) 210.128.53.193 は大学にある本科目の演習環境(図(下))の入口 </small></small> </div>   <small> - インターネット(WAN)上には、たくさんの中継機器があります。 ISPを実感するのは難しいですが、途中にあるネットワーク機器(ルータ)を見ることは出来ます。 このあと体験します ``` $ tracepath -n 210.128.53.193 1: 172.31.32.1 0.082ms ... 略 ... 7: 206.81.80.237 7.548ms 8: 58.138.88.225 124.263ms ... 12: 210.128.52.7 138.867ms 13: 210.128.53.193 ``` </small> --- class: title, smokescreen, shelf, no-footer # 第2回のダンドリ --- class: compact # おしながき <div class=footnote> <small><small> (脚注1) <b>EL + 課題</b>で(出席というか)<b>授業に参加しているとみなします(第3回以降も同様です、以下略)</b> <br> (脚注2) ログインできない人!は申し出てください。 vocareum演習環境が前提なので、ここを揃えてからスタートです。 もっとも月曜日の午後の授業でAWSを使っているので、いないはずなのですが ... </small></small> </div> <small> 1. お知らせ等 1. EL (MAX3分) 1. 解説: ELおよび今回のテーマの解説/ハイライト 1. 演習 - (a) AWS Academy (vocareum)にログインしてください <small> - AWS Academyの解説は、[[こちら]](/slides/service/aws/academy/)を見てください(PDFはポータルに置きました)。 - [動画](https://youtu.be/3ZBURM5Ek_A?list=PLS2cEmI21XYI0JwmLPz4uddf4eKtWRUwX)もあります </small> - (b) 演習のための講義・解説 - (c) 【演習】 Vocareum のターミナルから遠隔でネットワークを調査します 1. 【課題】 ポータルのレポート機能で、提出してください - <b>EL + 課題</b>で(出席というか)<b>授業に参加しているとみなします </small> --- class: compact,img-right # 本科目は、このターミナルからやります <div class=footnote> <small><small> (脚注1) サイバースペースは目に見えないので、想像力です、想像力が大事! <br> (脚注2) <b>午前中の授業ではAWS Academyだけを使います</b>。AWS(本物)は利用しません </small></small> </div>  <small> - 授業が始まったら、この演習環境を立ち上げておいてください - 本科目ではAWS Academy (vocareum)のターミナルから作業します - 【想像力】 ブラウザ(アプリケーション)は手元で実行されていますが、 <b>ブラウザ中のターミナル(中央の灰色)部分は、 アメリカ、オレゴン州にあるAWSのサーバで実行されています。 1万キロ先のサーバへコマンドを入力し、実行した出力結果が表示されています </b> </small> --- class: title, smokescreen, shelf, no-footer # 第2回 ITインフラ演習 --- class: compact # 前半戦(#01-#08)の目標 <div class=footnote> <small><small> (脚注) コマンドの使い方(実務)を教えている面もありますが ... コマンドの解説は、コマンドリファレンス「厳選UNIXコマンド 第2版」を参照してください。 このリファレンスは、 <A HREF="https://distribution.techbooks.fml.org/">PDF</A> も印刷物も配布しています。 印刷版はH101のメディアコンサルタント席(プリンタがある隅のテーブルのところ)で配布しています。 売りきれていたらH205を訪問してみてください </small></small> </div> - コマンドの使い方の訓練(実務)という面もありますが、それよりは、 コマンドの出力から、<b>ネットワークの構成を解読していく</b>訓練と言えます(第02回〜第08回) <br> この構成図づくりは後半戦の設計編の準備も兼ねています - <B>サイバースペース(論理空間)をイメージする訓練</b>でもあります <small> - サイバースペースにも物理的実体があることを実感してもらいます - ひとつアプリを叩くだけで、場合によっては数万キロ往復していることもあるのです <br> (業界人が言うところの<b>モッサリ</b>している状態、それを数字で見てもらいます) </small> --- class: compact, col-2 # <small>今日の演習は、配送状況のサイバースペース版(に似ている)</small> <small>  郵便や宅急便の配送状況を確認しますよね? <wbr>  本日の演習は、いわば配送状況のサイバースペース版に近いです。 AWS Academy (オレゴン)側から調査するので、 「オレゴン -> 千歳」向きです <br> (左側の例が「大阪 -> 千歳」向きなように?) </small> --- name: prompt class: compact # <small>[凡例] Unixマニュアルorドキュメントの読み方</small> <div class=footnote> <small><small> (脚注1) コマンドの解説は、コマンドリファレンス「厳選UNIXコマンド 第2版」を参照してください。 このリファレンスは、 <A HREF="https://distribution.techbooks.fml.org/">PDF</A> も印刷物も配布しています。 印刷版はH101のメディアコンサルタント席(プリンタがある隅のテーブルのところ)で配布しています <br> (脚注2) 雑誌や書籍では、組版(くみはん)の際にデザイナさんがENTER印を書きこんでくれているのです </small></small> </div> <small> ``` [コマンドの記述例] $ sudo python3 www.py ``` - 左端の`$`をプロンプトと呼んでいます。<B>OSが「入力まち」を意思表示</B>していると考えてください - プロンプト`$`部分はOSやユーザごとに異なるので、あくまでも一例です - 通常、<B>左端にある特殊文字部分</B>は、プロンプトとして無視してください(そのうち慣れます) - <B>英語なので空白区切り</B>です。初心者は日本語のつもりか連続して文字を打ちこみがちなので注意 - ユーザが打ちこむ部分は `sudo python3 www.py` です。 - 行末では(書いてありませんが)、<b>ENTERキーを押しくてださい</b> - 通常マニュアルにENTERキーは書いてありません。みなさんが頭の中で補完してください - 上の例では、sudoが実行するコマンド、sudoコマンドの引数が`python3 www.py`です </small> --- class: compact,img-right # [演習1] 送信先の生死を確認する <div class=footnote> <small><small> (脚注1) コマンドの解説は、コマンドリファレンス「厳選UNIXコマンド 第2版」を参照してください。 このリファレンスは、 <A HREF="https://distribution.techbooks.fml.org/">PDF</A> も印刷物も配布しています。 印刷版はH101のメディアコンサルタント席(プリンタがある隅のテーブルのところ)で配布しています <br> (脚注2) そもそも、相手が動いているか否か?(生死確認)を確認してから作業ですよね? <br> (脚注3) 相手が反応を返すか?でネットワークが正常かを確認するのですが、 反応を返さない場合、複数の可能性 (a)相手が死んでいるのか?(b)ネットワークが不調なのか?はたまた両方か?は、 さらに調査をしないと分かりません </small></small> </div>   <small> - 送信先にメッセージ(パケット)を送り、返事をもらえるかどうか?で生死を確認します - 要するに、キャッチボールをやってみるのです - ping (発音:ぴん)コマンドを使います <small> - 用例: 「ピンを打って!」「ピンが返るか確認!」 - 元ネタは潜水艦のソナー(音波で周囲や敵艦を探査する仕組み)で音波を出すこと(=PING) - [実演(wikipedia)](https://en.wikipedia.org/wiki/File:Sonar_pings.ogg) </small> </small> --- class: compact # pingコマンドの出力の読み方 <div class=footnote> <small><small> (脚注) 潜水艦のたとえ話を続けると、ソナーの「音波」に相当するのは、あるデジタルデータです(前ページも参照) </small></small> </div> <small>  - ping は次のようなメッセージを次々と表示してきます ``` 64 bytes from 210.128.53.193: icmp_seq=1 ttl=240 time=134 ms ``` - pingコマンドは引数の目標(ここでは210.128.53.193)に対してデジタルデータを送り返事をもらっています - 図の往復分`(1)+(2)`の時間の合計が time = 134 ms (0.134秒 = 134ミリ秒)です - <b>timeが大きい = 往復に時間がかかる = 遠い</b>ということです </small> --- class: compact # 例題: pingで相手の生死を確認する(1) <div class=footnote> <small><small> </small></small> </div> <small> ``` [コマンドの解説] $ ping -n IPアドレス [実行例] 生死確認したい先は 172.31.0.1 (AWS Academyの出口の機材) eee_W_3120626@runweb121229:~$ ping -n 172.31.0.1 PING 172.31.0.1 (172.31.0.1) 56(84) bytes of data. 64 bytes from 172.31.0.1: icmp_seq=1 ttl=64 time=0.054 ms 64 bytes from 172.31.0.1: icmp_seq=2 ttl=64 time=0.043 ms ^C Ctrl-Cを打ちこんだ行 --- 172.31.0.1 ping statistics --- 2 packets transmitted, 2 received, 0% packet loss, time 999ms rtt min/avg/max/mdev = 0.043/0.048/0.054/0.008 ms ``` - <b>pingは止まらないので、Ctrl-C (CtrlとCを同時に押す)で止めてください</b> - pingコマンドの引数172.31.0.1はAWS Academy(vocareum)演習環境の出口の機材 - 0.000054秒 = 0.054ミリ秒 = 54 マイクロ秒で返事が返っています。まさに一瞬ですね? </small> --- class: compact # デモ: pingで相手の生死を確認する(1) <div class=footnote> <small><small> </small></small> </div> <iframe width="640" height="400" src="https://www.youtube.com/embed/p6GgnMC_7GI" title="ping -n 172.31.0.1" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe> <small> 再生できない人は[ココ](https://youtu.be/p6GgnMC_7GI) </small> --- name: pause class: compact,col-2 # <small>(アーカイブ動画で見ている人は)一時停止して手を動かしてください</small> <div class=footnote> <small><small> 困っている人は「手をあげる」かチャットで合図を! ブレイクアウトルームでTAさんが相談にのります </small></small> </div>   --- class: compact # 例題: pingで相手の生死を確認する(2) <div class=footnote> <small><small> (脚注) この環境の出口の 172.31.0.1 (前ページ参照)まで0.05くらいなので約2500倍とおくなった? </small></small> </div> <small> ``` [実行例] 生死確認したい先は 210.128.53.193 eee_W_3120626@runweb121229:~$ ping -n 210.128.53.193 PING 210.128.53.193 (210.128.53.193) 56(84) bytes of data. 64 bytes from 210.128.53.193: icmp_seq=1 ttl=240 time=134 ms 64 bytes from 210.128.53.193: icmp_seq=2 ttl=240 time=134 ms 64 bytes from 210.128.53.193: icmp_seq=3 ttl=240 time=134 ms ^C Ctrl-Cを打ちこんだ行 --- 210.128.53.193 ping statistics --- 3 packets transmitted, 3 received, 0% packet loss, time 2000ms rtt min/avg/max/mdev = 134.023/134.272/134.671/0.285 ms eee_W_3120626@runweb121229:~$ ``` - <b>pingは止まらないので、Ctrl-C (CtrlとCを同時に押す)で止めてください</b> - pingコマンドの引数210.128.53.193は大学に構築した演習環境のネットワーク機器の一つです - 返事に 134 ms (0.134秒 = 134ミリ秒)かかっています、だいぶ遠くなりましたよね? </small> --- class: compact # デモ: pingで相手の生死を確認する(2) <div class=footnote> <small><small> (脚注) デモ動画のIPアドレスは、わざと例題/演習課題とは異なります </small></small> </div> <iframe width="600" height="400" src="https://www.youtube.com/embed/asoCHXLgiZ0" title="ping -n 202.232.140.10" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe> <small> 再生できない人は[ココ](https://youtu.be/asoCHXLgiZ0) </small> --- name: pause class: compact,col-2 # <small>(アーカイブ動画で見ている人は)一時停止して手を動かしてください</small> <div class=footnote> <small><small> 困っている人は「手をあげる」かチャットで合図を! ブレイクアウトルームでTAさんが相談にのります </small></small> </div>   --- class: compact,img-right # <small>サイバースペース上の遠い・近いとは一体なんだろう?</small> <div class=footnote> <small><small> (脚注) 実体は、中継装置(ルータ)とイーサネット(銅線)や光ファイバーで構築されています(詳細は後半戦です)。 <br> そして、通信速度は有限で、どんなに速くても<b>光速度(秒速30万キロ)</b>以下です (正確には、真空中ではないので、もっと遅い)。 <br> (脚注2) 図:配送状況の様子:大阪〜千歳、途中に3ヶ所中継場所があることが分かる。 ちなみに「厳選UNIXコマンド 第2版」の例 </small></small> </div>  <small> - サイバースペースからは見えませんが、当然 - 通信(データ転送)を行う<b>実体</b>があります - <b>通信経路</b>上には、<b>通信を中継する装置</b>が多数あります。郵便や宅急便の配送と同じです -> 右図 </small> --- class: compact,img-right # [演習2] <small>通信経路上の中継機器情報を表示する</small> <div class=footnote> <small><small> (脚注1) <b>バケツリレー</b>: バケツリレーとは 「複数の人が列を作り、水の入ったバケツを隣の人に次々と渡していき、 火元に連続して水をかける消火方法」のことです (脚注2) (演習に合わせて)図(上)の右上の出発点はオレゴン、左上は千歳になっていることに注目 </small></small> </div>    <small> - インターネットの可視化は難しいですが - <b>通信経路上の中継機器情報を表示</b>させることが出来ます -> 演習でやります - 図(上)の四角い箱は全て中継機器(ルータという種類のネットワーク機器)です - 中継とは「機材から機材へパケットをバケツリレー」すると考えてください (図(右下)) </small> --- class: compact # 使い方: tracepath コマンドで経路を表示する <div class=footnote> <small><small> (脚注1) コマンドの解説は、コマンドリファレンス「厳選UNIXコマンド 第2版」を参照してください。 このリファレンスは、 <A HREF="https://distribution.techbooks.fml.org/">PDF</A> も印刷物も配布しています。 印刷版はH101のメディアコンサルタント席(プリンタがある隅のテーブルのところ)で配布しています <br> (脚注2) 実際のしくみは「次々とpingを打っている」わけではありませんが、 説明がややこしいので省略 </small></small> </div> <div class=footnote> <small><small> </small></small> </div>  <small> ``` [コマンドの解説] $ tracepath -n IPアドレス ``` - <b>tracepathは自動的に停止します。Ctrl-Cは不要です</b> - 経路上の機材に次々とpingを打っていると考えてください </small> --- class: compact # デモ: tracepathで経路を確認する <div class=footnote> <small><small> (脚注) デモ動画のIPアドレスは、わざと例題/演習課題とは異なります </small></small> </div> <iframe width="600" height="400" src="https://www.youtube.com/embed/ZIzlf75BUXs" title="tracepath -n 202.232.140.10" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe> <small> 再生できない人は[ココ](https://youtu.be/ZIzlf75BUXs) </small> --- class: compact # 実行例: tracepathで経路を確認する <div class=footnote> <small><small> </small></small> </div> <small> ``` [実行例] eee_W_3120626@runweb121229:~$ tracepath 210.128.53.193 1?: [LOCALHOST] pmtu 9001 1: ip-172-31-32-1.us-west-2.compute.internal 0.084ms pmtu 1500 1: no reply 2: 240.4.228.1 0.308ms 3: 240.1.228.15 7.090ms asymm 5 ... 中略 ... 7: 240.1.228.15 5.884ms asymm 5 8: tky009bb10.IIJ.Net 121.730ms asymm 16 ... 中略 ... 12: rtx-7.chitose.ac.jp.52.128.210.in-addr.arpa 135.974ms asymm 79 13: 210.128.53.193 136.529ms reached Resume: pmtu 1500 hops 13 back 16 ``` - tracepathは自動的に停止します。Ctrl-Cは不要です </small> --- class: compact # 読み方: tracepathの読み方 <div class=footnote> <small><small> </small></small> </div> <small>  ``` 7: 240.1.228.15 5.884ms asymm 5 8: tky009bb10.IIJ.Net 121.730ms asymm 16 ... 中略 ... 13: 210.128.53.193 136.529ms reached ``` - 最後の13(大学にあるルータ 210.128.53.193)からの応答時間が、 136msとpingの答え(134ms)とほぼ同じ - 7と8の間で、応答時間が 8.884 から 121.730 と一気に 0.1 秒以上長くなっています。なんででしょう? </small> --- class: compact # 例題: 経路を表示してください <div class=footnote> <small><small> (脚注) 172.31.0.1 への経路の表示は、うまくいかない例です。 こういう(中継機器が答えてくれない)ことも、よくあります。 30秒くらい待てば勝手に止まりますが、待つのに飽きたら Ctrl-C で止めてください </small></small> </div> - 210.128.53.193 への経路 --- name: pause class: compact,col-2 # <small>(アーカイブ動画で見ている人は)一時停止して手を動かしてください</small> <div class=footnote> <small><small> 困っている人は「手をあげる」かチャットで合図を! ブレイクアウトルームでTAさんが相談にのります </small></small> </div>   --- class: compact,img-right # 第02回の課題 <div class=footnote> <small><small> (脚注) 要所要所の選び方とセンスが試されてます。 右図っぽい解説だけでなく、絵もあると、さらにわかりやすくて良いですね </small></small> </div>  <small> - 右図(現実の配送状況)を参考に <b>「AWS Academy -> 大学」間の経路を説明</b>してください - <b>図に書き入れるべき必須要素</b>は次のとおり(もちろん、必須以外に、いろいろ追記しても良い) <small> - [地名] 千歳、オレゴン - [機材] 自分のPC、中継機器のIPアドレス(機器は要所要所だけでよい、13個も要らない) - [ソフトウエア] ブラウザ、ターミナルの実体 - 210.128.53.193 - 往復135msであることを意味する矢印 </small> <small> - ポータルのレポートボックスへ提出 (レポート作成ツールは何でも良いですが提出物はpdf形式にしてください) </small> </small> --- class: title, smokescreen, shelf, no-footer # <small>【解説】施設<br>海底ケーブルとデータセンター</small> <div class=footnote> <small><small> もし希望者がいれば、データセンター見学をするかな? -> ポータルの添付資料欄の希望調査URLへGo </small></small> </div> --- class: compact # [解説] 海底ケーブル (日本〜オレゴン州(アメリカ)) <div class=footnote> <small><small> Any reference to TeleGeography’s<A HREF=https://www.submarinecablemap.com/>Submarine Cable Map</A>, URL, or any screencapture of the map is made available under the Creative Commons License: Attribution-ShareAlike 4.0 International (CC BY-SA 4.0). </small></small> </div>  --- class: compact # [解説] 海底ケーブル (日本〜アメリカ〜ヨーロッパ) <div class=footnote> <small><small> Any reference to TeleGeography’s<A HREF=https://www.submarinecablemap.com/>Submarine Cable Map</A>, URL, or any screencapture of the map is made available under the Creative Commons License: Attribution-ShareAlike 4.0 International (CC BY-SA 4.0). </small></small> </div>  --- class: compact,img-right # [解説] データセンター(1) <div class=footnote> <small><small> (脚注1) AWSは何も教えてくれませんが、なんか検索すると出てきますね、 たぶん、この中のどれか? -> オレゴン州のデータセンターの一覧: <A HREF="https://www.datacentermap.com/usa/oregon/">https://www.datacentermap.com/usa/oregon</A> (脚注2) AWSの場合1つの建物に4万〜8万台のサーバが設置されています (1 region/AZではなく、1つの建物の話であることに注意。 1つのAZには複数の建物があるはずですが、その数は非公開です) </small></small> </div>  <small> - みなさん(ブラウザの中のターミナルで作業しているあなた)は、いまオレゴンでコマンドpingやtracepathを打ちこんでいます - 授業の演習環境は、こういったサーバ群の上で動作しています。 また、このようなサーバ群を置いている設備を<b>データセンター</b>と呼びます。 <small> - スマートフォンで使っているアプリケーション、ウエブメール、Googleのあらゆるサービスの裏側も同様 </small> </small> --- class: compact,col-2 # [解説] データセンター(2): 北海道の例 <div class=footnote> <small><small> (脚注1) 図(右)は"さくらインターネット 石狩データセンター" (2号棟の裏から見た3号棟; https://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/1508614.html)。 データセンターは、どれもこんな感じの味気のない巨大なビルです。 <br> ちなみに大学のとなりにある(バス停から見える)エプソンの工場は、データセンターのイメージにぴったりです:-) <br> (脚注2) データセンターの建物にも流行り廃りがあり、 最近(2022年〜2030年くらい?)の流行は<b>生成AI専用データセンター</b>です </small></small> </div>  <small><small> NTTの局舎(電話局,データセンターではない) </small></small>  <small><small> さくらインターネット 石狩データセンター(3号棟) </small></small>