class: title, smokescreen, shelf, no-footer # クラウドコンピューティング<br><small>第08回 ファイルシステム(クラウドストレージ)</small> <div class=footnote> <small><small> 3年、秋学期、選択; 旧「オペレーティングシステム」; ;脚注はELや定期試験の範囲ではありません </small></small> </div> --- class: compact,img-right # <small>Unixファイルシステム 【(半分は)復習】</small> <div class=footnote> <small><small> (脚注1) 細かい話はAWS の「ストレージ」のドキュメントを参照 <br> https://aws.amazon.com/jp/products/storage/ <br> (脚注2) ファイルの中身の切れ目などは考えず、機械的に512バイトずつに切って読み書きしています。 つまり1GBファイルなら約200万ブロックに分解して読み書きするわけです。 ちなみにNFSは途中(ネットワーク部分)が異なるのでブロックとは別枠の扱いです </small></small> </div> ![](../../images/unix-storage-layers.png) <small> - Unix ファイルシステム <small> - [復習] ディスク(ストレージ)を接ぎ木して階層構造を作ることができます。 接ぎ木できるディスクとは、SSDやHDD、NFSごしにアクセスできるストレージ - <B>ファイルとして操作できるように見せかけるのはファイルシステムという階層(layer)</B>のお仕事 </small> - ファイルシステムの裏側、つまりSSDやHDDへの読み書きは <small> - <B>ブロック(512バイト)単位で行います</B>(最近のディスクは、もう少し単位が大きいのが普通) - <B>ブロックストレージ</B>と呼んでいます - [復習] 実際に読み書きする担当がデバイスドライバ </small> </small> --- class: compact # <small>クラウドストレージサービス(オブジェクトストレージ)の特徴</small> <div class=footnote> <small><small> (脚注) その他の細かい話はAWS の「ストレージ」のドキュメントを参照 -> <A HREF="https://aws.amazon.com/jp/products/storage/"> https://aws.amazon.com/jp/products/storage/ </A> </small></small> </div> - ファイル(=オブジェクト)単位の読み書きを行う - たいていはHTTPSでアクセスしてファイルを読み書きする 1. 各アプリケーションから 1. HTTPSを使い (<- ファイルシステムへの読み書きではないことに注意) 1. アップロード(書きこみ)とダウンロード(読みこみ)をします <small> - とにかく、この2つは既存のファイルシステムとは大きく異なります(その他の特徴は省略) </small> --- class: compact # <small>クラウドストレージサービスの例</small> <div class=footnote> <small><small> (脚注) 紹介だけです。 実際に使っているものも多いので大丈夫でしょう。 AWS S3は、このあと演習で扱います </small></small> </div> - Google Drive - Microsoft Azure OneDrive - Apple iCloud - AWS S3 --- class: compact,img-right # <small>Google Drive</small> <div class=footnote> <small><small> https://workspaceupdates-ja.googleblog.com/2022/06/google_10.html </small></small> </div> ![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiAtUVzAP0mK5EC6JfsMx7fiu3GKgIuRFz-a4agiiRKTZsf3zmXmqqqXhB0bKP9ZTGv6dRoe45Znqmr4YqQs32STXyAO58Rrh4RjbrjNHixkE_K4OK7RNXRob5hzfqWnndoqXA2VBi7jFgD4OP9JGvhwY2l4wFq0B8gUnmnwpfRQzapN1X_u-iteLdK/s16000/Easily%20see%20file%20locations%20in%20Google%20Drive.jpeg) <small> - Google Driveをブラウザで開くとフォルダのような画面が現れますが、 実際にそういう構造をしているわけではありません - 裏側がどうであれ、それ(フォルダ)らしいユーザインターフェイスを作りこんだ良い例 - 実際に読み書きする際に利用するプロトコルはHTTPSです </small> --- class: compact # <small>AWS S3</small> <div class=footnote> <small><small> (脚注) https://aws.amazon.com/jp/s3/storage-classes/ <br> 「S3 はデフォルトで最低 3 つのアベイラビリティーゾーンにデータを冗長的に保存」しています。 </small></small> </div> <small> - HTTPS プロトコルで読み書きするオブジェクトストレージサービス - スケーラビリティ - 1オブジェクト(ファイル)あたりの上限は存在していて、5TB - 格納可能な総量は無限大(オブジェクトの総数は無制限) - 99.999999999%(eleven 9)のデータ耐久性 - セキュリティ - IAMを適切に設定することで柔軟なアクセス制御が可能 - 参考文献 - [(公式) Amazon S3 の特徴](https://aws.amazon.com/jp/s3/features/) </small> --- class: compact # <small>AWS S3 応用編</small> <div class=footnote> <small><small> (脚注1) Q: 社内の設備のデメリットとは? A: 巨大なデータは磁気テープに保存しますが書くのも読むのも色々めんどうなのです。 (情シスとしては)そういったチマチマした運用サポートから開放されて嬉しいですね。 もちん運用上のセキュリティを事前に考えておくことは話の大前提です。 なお、そこまでデータが大きくないとS3のメリットは微妙かもしれません <br> (脚注2) 最近は、災害対策のことBCP(Business Continuity Plan;事業継続計画)と呼んでいます <br> (脚注3) 静的=コンテンツを一方的に配信するだけですが、 いまどきはJavascriptを配信して、ブラウザだけで色々できるため、 ショッピングカートの購入ボタン(= DBMS への書きこみが発生する時)以外は、 静的コンテンツ配信でも大抵のサービスが作れそうですよ? </small></small> </div> - 社内の書類もAWSにバックアップしましょう <small> - あんがい低価格、ストレージの容量に上限なし </small> - 災害対策に使いましょう <small> - 高可用性、世界の各地にあるAWSリージョンをうまく使うのがポイント - 例: 東京本社の重要データを、大阪やアメリカのS3にバックアップする </small> - 簡易(静的)ウエブサーバとして"も"使えます <small> - これはオブジェクトストレージの特徴ではなくAWS S3固有の機能です </small>